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東京都現代美術館 [観る(舞台・映画・絵画 他)]

GW何の予定もなく、久しぶりに近旅に出ました。(昨日から2泊3日)
家族連れが多く、出張する人の少ないGWは、都心のシングルが空いてて狙い目。
家から1時間圏内に泊まるってね、コロナ禍前では考えられなかったけれど。
近場を見直す良いきっかけになっています。

忘れ物しても取りに戻れる距離の、昨年もGWに利用したお宿です。
その時にとても居心地が良かったので、すぐ宿の会員になり、今回会員割引プランで宿泊。

昨年との違いは、各種施設や美術館が営業していると言うこと。
昨年のGWはどこも休業だったものね。

特に宿泊中の予定は立てていなかったのですが、GW中に観られたらなと思っていた美術展がいくつかあったので、朝食後決行。

お宿の最寄り路線が東西線だったので、
行くとしたら、木場の東京都現代美術館で行われている「生誕100年 特撮美術監督 井上泰幸展」か、竹橋の東京国立近代美術館で行われている「没後50年 鏑木清方展」かな〜と絞り、
まずは井上泰幸展に行くことにしました。
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やー面白かった!
特撮映画好き、怪獣もの好き、ミニチュア好き、設計図好き、いずれかが好きなら絶対ハマる!
すごいよ〜本当に。井上泰幸さんの熱量が。

CGとかない時代だもの。みんなデザインし、全て設計し、木1本1本を一つ一つ手作りし、
ミニチュアではなく「本物」を目指し、空気感までを作り出し、長時間かけてこだわり抜いて作り上げたものを、
ドーンと火薬で爆破し、水攻めにし、怪獣が踏み潰し、焼き尽くし、撮影。
やり直し効かないじゃないですか。
いや、何その贅沢さ。

手を抜くなんて考えたこともない方なんでしょうね。
実際の街を再現したミニチュアのセットなんて
実物写真と見比べて、どちらが本物かわからないほどの精巧さ。
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寝るのも忘れて無から有を作り出して、監督(円谷さんね)が「ここに鉄橋が欲しいね」なんて言われてすぐに求めるものが作れるように、日々資料を集め、研究し、
それは第一人者になっても変わらず「研究ノート」を書き溜めて

兵器の大砲を製図していた人が、のちに家具を製図し、そのまたのちに特撮映画の美術の大御所となるなんて、人生って分からない。面白い。
奥さんも仕事に打ち込む井上さんが好きだったと言う。マジか。
井上さん、なんて幸せな環境で仕事に打ち込めたのか。(普通はどちらが大事って聞かれてもおかしくない)

良きパートナーにめぐり合い、自分に合う仕事、自分にしか出来ない仕事に巡り会えた井上さんの展示は、仕事の資料がそのものがメイン。
その仕事ぶりからその人柄が出ていて、なんだか過酷とも思える仕事なのに楽しそうだなって思いました。

この展示を観に来た客層は、やはり特撮映画を見て育った世代の男性の割合が多かったです。
ま、そうなるわね。きっと。
見回せば女性一人客ってあまりいないような..でも、すっごく面白かったです。

東京タワーとゴジラとモスラの大きさの比較図を見たとき、モスラって思っていたより大きいんだなって思いましたw
一番分かりやすかった資料が自分には馴染深い帝国劇場との比較図で。(そうかゴジラは東宝。帝国劇場は東宝系だもんね)
ほほーあの高さで、ゴジラはこの大きさかと実感w

あと、一点透視図ではなく、網膜透視図という見方が映画を作る上で役立ったという話も面白かったです。

※この展示、2箇所ほど撮影可でした。
***
この美術館で開催されていた他の二つの展示も観てみました。
「現代美術」の幅広さを感じました。
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分かる分からないではなく、感覚で観るものが多かったかな。
頭で考えず感じるものと言った方が近いか。
***
そして別件となりますが、現代美術館の建物についてもとても興味を持ちました。
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素敵なものを展示する場所は素敵な箱物であって欲しいと常々思っておりました。
現代美術館の空間の作り方はとても斬新でした。
外側は横の広がりを感じるのに、中に入ると大きく縦にダーンと高さがあるのです。
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一体どなたが?と、検索してみたところ。柳澤孝彦氏と判明。
MOA美術館、有楽町マリオン、新国立劇場、東京オペラシティの設計者と判り、こちらもなるほどと納得。
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