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笑う男 [観る(舞台・映画・絵画 他)]

私にとって、本当に久しぶりの帝劇での観劇です。

再演「笑う男」(初演の時は確か日生劇場だったかなぁ。)
関係者に陽性者が出て初日から9日まで休演だったのですが、
やっと昨日から幕が開いたのでした。

感染対策は本当にガッツリと。
まず、初めて見た掲示物は「会話禁止」の文字。

「会話はお控えください」ではなく「禁止」。と、一歩突っ込んだ表現となっておりました。
座席を案内する蛍嬢も声掛け禁止らしく、お客さんは自力で席へ。
案内されなくても座席番号だけでどの辺りとわかるくらい勝手知ったる劇場ではあるのだけど、
久しぶりだったので、どの通路からが近いかという事がすっぽり抜けておりましたw

コロナのために上演中止となった回もあったけれど、
観終わって、これが上演出来て本当に良かったと思いました。
全て中止になってたら勿体ない。そんな作品に仕上がっておりました。

観ているうちにだんだんと内容を思い出しました。
テーマは「本当に大切なことは目に見えない」「大切なものは失ってからわかる」ってところでしょうか。
とても物哀しいストーリー。最後まで誰も幸せにならない内容ですが、
唯一の救いが、赤ちゃんの時に誘拐され顔に醜い傷を付けられた行き場のない男児と、その子が雪の中で助けた目の見えない赤ちゃん、その二人を引き取り自分の子供として愛情をかけて育てたウルシュスの存在でしょうか。
どんなに残酷な世界でも、その日暮らしでも、懐の深い情に溢れるウルシュスのような人もいるというのが話の根底にあるからこそ、物哀しい話の中に救いがある。
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キャストで特に良かったと感じたのが女王の異母妹、ジョシアナ公爵役の大塚千弘さんでした。
ジョシアナは、結局、本当に求めるものが何一つ叶わない哀しい人であったような気がする。
表も裏も描かれた、立体感のある人物像となっておりました。
存在感半端なかったです。

出演陣は豪華。
プリンシパルもアンサンブルもベテラン揃いで安定感たっぷりでした。

でも、脚本に疑問が。
貴族院のメンバーは1パーセントという内容なんだけど。
(歌詞にもある「封建貴族/私たちは1パーセント」)
1パーセントなら、100人に一人が貴族ってことになる。
貴族ってそんなに居ないでしょう。どう考えても。
いても0.001パーセントってくらいがせいぜいじゃないですか?
上流階級っていう括りなら1パーセントはあるのかもしれない。いや、やはり、それもそんなに居ないでしょう。
どこからこの数字が出たんでしょうかね。
なーんて、観ながら疑問に感じて考えてたら気が削がれたw

***
原作…ヴィクトル・ユーゴー
脚本 …ロバート・ヨハンソン
音楽 …フランク・ワイルドホーン
歌詞…ジャック・マーフィー
編曲・オーケストレーション…ジェイソン・ハウランド
翻訳・訳詞・演出…上田一豪

グウィンプレン…浦井健治
デア…真彩希帆…(Wキャスト)
ジョシアナ公爵…大塚千弘
デヴィット・ディリー・ムーア卿…吉野圭吾
フェドロ…石川禅
ウルシュス…山口祐一郎
リトル・グウィンプレン…土屋飛鳥(トリプルキャスト)

港幸樹、上野哲也、宇月颯、清水彩花、内田智子
小原和彦、仙名立宗、棚橋麗音、早川一矢、福永悠二、森山大輔、横沢健司、池谷祐子、石田佳名子、島田彩、富田亜希、美麗、吉田萌美

***
余談:
舞台の浦井健治さんを観ながら、「あーまた『二都物語』が観たいなぁ〜」と思いました。
あれ、再演してくれないかなぁ。結構好きでした。

そして、今日のプリンシパルを観てて
浦井さん、大塚さん、圭吾さん、禅さん、山口さん...あら。このメンバーで「ダンス オブ ヴァンパイア!」が上演できちゃうじゃないですか。と、思いましたわ(皆、本役)
ん?大塚さん、圭吾さん、禅さん、山口さんとくれば「レベッカ」も出来ちゃいますね(これまた本役)
こちらもまたそろそろ観たい演目です。

余談2:
お友達が観劇のため遠征してきたので、晩ご飯♪
中華のお店(広東料理でも、四川料理でも、上海料理、北京料理でもなく、シンガポール発の中華店らしい)
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美味しかったー 楽しかったー
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フィギュアスケート [考える(いろいろ)]

北京冬季オリンピック、男子フィギュアを観てて、
本当に日本のフィギュアスケートの層は厚いなぁと感心。

では、過去の日本のフィギュアスケート選手のなかで
もう一度観てみたい選手は?と、問われれば
間違いなく町田樹さんと小塚崇彦さんの演技と答える。

ピーク時に突然引退した町田さんの独特な個性溢れる表現力と世界観、小塚さんのシュッとした端正な滑りは今も印象深い。

数日前、久しぶりにテレビで解説する町田さんを見ました。
その解説が他の解説者と全然違う。100パーセント違う。
まず、落ち着きがある(これは選手時代から)。
そして、現在は大学の先生らしいのですが(専門はスポーツ科学)、
なんていうか文学者のような感じ。

美しい文学に触れたような解説でした。

今はもう滑らないんだろうか。
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